配偶者ビザの申請方法

タイ人と国際結婚をし、日本で同居生活を行うためには、日タイ両国で結婚手続きが完了してから、配偶者ビザを取得する必要があります。配偶者ビザとは、日本人と結婚した外国人配偶者に付与される「日本人の配偶者等」という在留資格を指します。「日本人の配偶者等」の在留資格を得るために、夫婦の居住予定地を管轄する出入国在留管理局に申請を行います。配偶者ビザである「日本人の配偶者等」の在留資格は、職種の制限なく日本で就労ができます。日本人と結婚をすれば法律上の要件を満たすため、悪い言い方をすれば身一つで取得できるビザともいえます。偽装結婚防止等の観点から、出入国在留管理局では配偶者ビザ申請において特に慎重な審査が行われています。

タイ人配偶者がタイ(海外)にいる場合

タイ人配偶者を日本に呼び寄せるためには、『在留資格認定証明書』を事前に取得し、タイ人配偶者に送付します。それから在タイ日本国大使館(JVACに査証申請業務を委託)又は在チェンマイ総領事館)で査証を取得後、日本に入国します。

【タイ人配偶者の呼び寄せ方法】

  1. 日本とタイの両国で婚姻届をする
  2. 地方出入国在留管理局にて「在留資格認定証明書」交付申請を行う。行政書士による申請取次の場合は、お客様が入管局に出向いて申請される必要はありません。
  3. 「在留資格認定証明書」原本をタイにいるタイ人配偶者に送付し、必要書類とともに在タイ日本国大使館(委託先:JVAC)又は在チェンマイ日本国総領事館で査証の発給申請をおこなう
  4. 日本に入国し、入国審査を経て在留カードを取得する。14日以内に市区町村役場で住所地の届出をする。

在留資格認定証明書とは

「在留資格認定証明書」とは、法務大臣が発行する証明書のことで、タイ人配偶者が「日本人の配偶者等」の在留資格該当性の要件に適合しているかどうかについての事前審査に合格した場合に交付される証明書を指します。

タイ人配偶者が「在留資格認定証明書」を在タイ日本国大使館(在チェンマイ総領事館)に提示して査証の申請をした場合には、法務大臣の事前審査を終えているものとして扱われるため、査証の発給は迅速に行われます。また、タイ人配偶者が日本入国の際、「在留資格認定証明書」を提示することより入国審査官の審査も簡易で迅速に行われます。

「在留資格認定証明書」は日本人配偶者や行政書士が管轄の出入国在留管理局に申請することができます。(入管局に申請取次者として届出済の行政書士は申請書類の作成、提出、結果の受領を一括で受任することができます。申請取次行政書士とは)「在留資格認定証明書」が発行されるとその原本をタイ人配偶者に送付し、「在留資格認定証明書」原本を持って在タイ日本国大使館(在チェンマイ日本国総領事館)に査証の発給申請を行います。査証が発給されたら日本へ入国し、空港や港で入国審査を経て在留カードが発行され、日本での長期滞在が可能になります。

配偶者ビザの必要書類

査証申請

在留資格認定証明書には有効期間があり、交付から3ヶ月以内(新型コロナの影響で6か月以内までに延長)に日本に入国しないと無効になるので注意が必要です。

在留資格認定証明書の有効期限(2020年6月27日以降)
申請人の滞在国・地域に係る入国制限措置が解除された日から6か月又は2021年4月30日までのいずれか早い日まで有効なものとして取り扱われます。

 

日本に在留するタイ人と結婚した場合

日本に在留中のタイ人が現在行っている活動から別の在留資格に属する活動を行う場合においては、在留資格の変更を行う必要があります。

現在日本に住んでいるタイ人が日本人と結婚し、引き続き日本に在留する場合において、必ずしも配偶者ビザである「日本人の配偶者等」の在留資格に変更しなくても問題ないケースや、現在「留学」や「家族滞在」などの在留資格で日本に在留しているケースなど配偶者ビザに変更しなければならないケースがあります。

入管局に申請取次者として届出済の行政書士は申請書類の作成、提出、結果の受領を一括で受任することができます。申請取次行政書士とは

「留学」や「家族滞在」などの就労ができない在留資格のケース

結婚相手のタイ人が留学生の場合は、卒業を待って「日本人の配偶者等」の在留資格に変更されるケースが多いですが、在学中に在留資格変更を行っても問題ありません。

留学生の場合は学校の成績や出席率が悪かったり、資格外活動許可の範囲(週28時間内)を超えてアルバイトをしていたなど、審査において在留状況が不良と判断された場合は、配偶者ビザへの変更が認めらない可能性もあります。

結婚相手のタイ人が「家族滞在」の在留資格で日本に住んでいる場合は、婚姻手続き完了後は必ず「日本人の配偶者等」の在留資格に変更しなければなりません。

「技術・人文知識・国際業務」や「企業内転勤」などの就労系在留資格の場合

仕事の関係ですでに結婚相手のタイ人配偶者が「技術・人文知識・国際業務」や「企業内転勤」などの就労系の在留資格を得て日本で生活しているケースにおいては、在留資格の変更は義務ではありません。

しかしながら、「日本人の配偶者等」への在留資格の変更をすると就労制限がなくなり職種に束縛されなくなること、永住申請や帰化申請などの要件が大幅に緩和されるなど大きなメリットがあるため、例えば就労ビザが1年しかもらえていない場合など、積極的に配偶者ビザへの変更を行ったほうがよいケースもあります。

日本人の配偶者と離婚・死別し、別の日本人と再婚をする場合

「日本人の配偶者等」の在留資格を持つタイ人が日本人と離婚・死別し、別の日本人と再婚した場合、配偶者ビザの更新の際は在留期間更新許可申請を行うことになります。

申請においては日本人配偶者が前回の申請時と異なるため、新規の申請の時と同様に新しい日本人の配偶者との婚姻について慎重な審査が行われます。

とくに離婚後の再婚の場合は離婚に至った理由、現在の配偶者と結婚に至った経緯の説明、並びに再婚後の婚姻の安定性・継続性などを立証する必要があり、審査はより慎重に行われる傾向があります。

なお、日本人配偶者との死別・離婚し、再婚せずに日本に在留する場合は、「定住者」の在留資格への変更が必要となりますが、告示外定住のためビザ申請の難易度、許可のハードルは高くなります。

再婚禁止期間

日本の民法に女性のみ再婚禁止期間が規定されています。すなわち、女性は離婚後100日を経過しないと結婚ができない規定になっています。再婚禁止期間を過ぎれば日本の市区町村役場に婚姻届を提出できます。

タイの法律においては離婚後310日間の再婚禁止期間が設けられています。しかしながら、タイの法律において受胎していない旨の医師の診断書の提出がある場合には婚姻できる旨の例外規定があります。当該診断書の提出があれば、日本側も離婚後に婚姻届が受理されます。

不法滞在者との結婚(在留特別許可)

結婚相手のタイ人がオーバーステイ中などの不法滞在者であっても結婚は可能です。日本の市区町村役場に婚姻届を行い、日本で成立した結婚をタイの郡役場に報告することになります。不法滞在者であるタイ人が警察や入国警備官に捕まった場合は退去強制処分になります。

しかし、法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるときは日本への在留を特別に許可することができるとされています。この法務大臣の許可は「在留特別許可」と呼ばれ、家族状況や人道的配慮の必要性などを総合的に判断して在留を認めるかどうかが決められます。

お相手のタイ人が不法滞在者がであっても日本人と結婚していたり、日本人との間に子供がいる場合はこの在留特別許可を認められることがあります。不法滞在者は入管局に出頭し、法務大臣に特別在留許可を願い出ることになります。

在留特別許可については、こちらをご参照ください。

配偶者ビザ取得のポイント

配偶者ビザ申請の立証責任は申請者側にあります。具体的には偽装結婚でなく真実の結婚であること、収入が十分あり婚姻の安定性・継続性について自ら立証しなければなりません。しかし、配偶者ビザの審査は大変厳格に行われているという事実を知らず、事前に入念な準備をしないで申請した結果不許可になるケースが散見されます。

入管の審査は入管法令や通達、内規により行われています。入管申請を専門とする行政書士事務所はこれらの法令等に精通し、申請書類を法令等で求められている要件に照らし合わせながら作成するため、許可率はご自分で申請される場合より高くなります。

当事務所代表自身も国際結婚経験者です。国際結婚と配偶者ビザ申請案件に自信を持って取り組ませていただいております。